我関わる、ゆえに我あり
―地球システム論と文明
著者: 松井 孝典
地球を俯瞰すれば人間が分かる。
惑星物理学の第一人者が、宇宙からの視点で人類の緊急課題を解明する!
 大震災以降、混迷する世界。文明の力で制御できない巨大な力の前に、我々は無力感・閉塞感の只中にいる。地球は、人類はどうなるのか。日本の惑星科学の第一人者である著者は、辺境(宇宙)から地球を見つめ直す視点こそが人類の未来を照らすと説き、独自の「チキュウ学」を提唱する。そして人類が積み重ねてきた「知」を体系化することこそ、転換点にある人類の進むべき道と論ずる。宇宙から地球を俯瞰するマクロの視点から、量子レベルにまで分け入ったミクロの視点まで、惑星学から哲学まであらゆる分野を縦横に論じた本書は、松井教授の地球論・文明論の決定版である。

[著者情報]
松井 孝典(まつい たかふみ)
一九四六年生まれ。東京大学理学部卒業、同大学院理学系研究科博士課程修了。専攻は地球惑星物理学。NASA客員研究員、マサチューセッツ工科大学招聘科学者、マックスプランク化学研究所客員教授、東京大学大学院教授を経て同大学名誉教授。二〇〇九年四月より千葉工業大学惑星探査研究センター所長。行政刷新会議民間議員。『松井教授の東大駒場講義録』(集英社新書)、『地球進化論』(岩波書店)、『地球システムの崩壊』(新潮社)など著書多数。

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