笑う、避難所
石巻・明友館 136人の記録
著者: 頓所 直人 名越 啓介(撮影)
悲しみは3日で捨てた…。
奇跡の避難所に長期密着。
「誰ひとり、死なせない--
公の支援が届かない避難所でリーダーは天啓を受けた。
まだ終わらない、人間の尊厳の物語」さだまさし氏
 旧北上川の河口から約3キロ上流に位置する宮城県石巻市不動町。3月11日、川を逆流し町を飲み尽くす大津波を逃れて、人びとは勤労者余暇活動センター・明友館に集まった。指定避難所と違い行政の支援が届かないこの自主避難所は、わずか数週間後には在宅避難者や児童施設に救援物資を届ける「支援する避難所」に役割を変える。行政のシステムが機能不全を起こし被災者の困窮に追い打ちをかけ、ボランティアグループさえ充分に機能できない状況のなか、高齢者や子どもを含む136人は生き抜くためにどう闘ったのか。傑出したリーダーのもと不思議と笑い声の絶えない避難所に長期密着した奇跡のルポルタージュ。

[著者情報]
頓所 直人(とんしょ なおと)
一九七六年東京都生まれ。週間プレイボーイの記者として、政治、経済から殺人事件まで幅広く取材。精神医療現場や貧困など社会問題をテーマにした特集に取り組み、好評を得る。震災後は福島はじめ、被災地での取材に軸をおいて活動中。

名越 啓介(なごし けいすけ)
一九七七年奈良県生まれ。写真家。大阪芸術大学卒業。九七年から世界各地で廃ビルや廃屋を不法占拠して住み着く、スクウォッターたちとの共同生活を撮影。著書に『EXCUSE ME』(トキメキパブリッシング)、『CHICANO』(東京キララ社)、『SMOKEY MOUNTAIN』(赤々舎)がある。

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