日本人の坐り方
著者: 矢田部 英正
「ヤンキー坐り」は、武士の作法だった?
日本人特有の身体文化=坐り方の多様性に迫る!
 畳や床の上に直接腰を下ろして「坐る」。私たちが普段、何気なく行っている動作は、日本人が長い年月をかけて培ってきた身体文化だ。しかもそれは、「正坐」のみを正しい坐とするような堅苦しいものではなく、崩しの自由を許容し、豊かなバリエーションを備えた世界なのである。古今の絵巻、絵画、仏像、画像などから「坐り方」の具体例を抽き出して日本人の身体技法の変遷を辿り、その背後には衣服や居住環境の変化、さらには社会や政治の力学までが影を落としていることを解き明かす画期的論考!

[著者情報]
矢田部 英正(やたべ ひでまさ)
一九六七年生まれ。武蔵野身体研究所主宰。筑波大学大学院卒業。体育学修士。学生時代は体操競技の選手として活躍。当時の姿勢訓練をきっかけに身体技法の研究へ進む。国際日本文化研究センター研究員を経て文化女子大学大学院で博士号取得(被服環境学)。著書に『椅子と日本人のからだ』(晶文社)、『たたずまいの美学』(中公叢書)、『美しい日本の身体』(ちくま新書)など。

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