一番効率の悪い里山で、最も割に合わないビジネスが何故成功したのか?
熊が徘徊する里山の森の一角に個人で立ち上げたワイナリーとレストラン。その道のプロの誰もが無謀だと断言した素人ビジネスが、何故客を呼び寄せ成功に導かれていったのか? ビジネス上の計算はなくとも、やりたいことのコンセプトは明快にあった。里山の自然の恵みとともにある仕事をやりながら暮らしを成り立たせる、それが里山ビジネス。拡大しないで持続する、愚直で偽りのない生活と共にあるビジネスとは? グローバリズムの嵐の中での日本人の生き方を問う一冊である。
[著者情報]
玉村 豊男(たまむら とよお)
一九四五年、東京生まれ。東京大学仏文科卒業。在学中にパリ大学言語学研究所に留学。『パリ 旅の雑学ノート』『料理の四面体』をはじめ、旅、料理、ライフスタイルなど幅広い分野で執筆活動を続ける。近著に『田舎暮らしができる人 できない人』(集英社新書)。九一年より長野県東部町(現・東御市)に移住。二〇〇四年『ヴィラデスト・ガーデンファーム・アンド・ワイナリー』開設。画家としても活躍中。〇七年箱根に『玉村豊男ライフアートミュージアム』開館。