日本人のことば
著者: 粟津 則雄
「美しい」?「声に出したい」?いや、日本語はもっともっと奥が深い!
 記紀の時代から千年以上使い続けてきた私たちの「ことば」ーーそれはとても奥深く、美しく、そして胸に沁み、心をあたためてくれる。美術・文芸評論の泰斗が、その七十余年の文学遍歴の中から、心に残る「日本人のことば」を縦横無尽に渉猟、平易なことばでコンパクトに鑑賞する。宮沢賢治の『永訣の朝』にはじまり、そこから喚び起こされる伊藤左千夫の歌、さらに草野心平の詩へ……という具合に、ことばをつなぎ、展開される、一八五の珠玉の詞華集。

[著者情報]
粟津 則雄(あわづ のりお)
 一九二七年愛知県生まれ。旧制三高を経て東京大学文学部仏文学科卒業。法政大学名誉教授。いわき市立草野心平記念文学館館長。評論集『詩の空間』『詩人たち』で藤村記念歴程賞受賞、『正岡子規』で亀井勝一郎賞受賞。九三年紫綬褒章、九九年勲三等瑞宝章受章。著書に『聖性の絵画』、『精神の対位法』、『美の近代』、訳書に『ランボオ全詩』、アントナン・アルトー『ヴァン・ゴッホ』ほか多数。思潮社から『粟津則雄著作集』(全七巻)刊行。

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