戦雲
要塞化する沖縄、島々の記録
著者: 三上 智恵
戦力配備が進む南西諸島の実態に迫った8年の記録
「圧殺されたのは沖縄の声だけではない。
いつか助けを求める、あなたの声だ」

◆内容◆
アメリカと日本政府が主導する、近隣諸国を仮想敵とした防衛計画のもと、戦力配備が続く沖縄、南西諸島は予断を許さない状況が続いている。
基地の地下化、シェルター設置、弾薬庫大増設、離島を含む空港と港湾の軍事化が、民意をよそに急ピッチで進んでいるのだ。
著者は2015年以来、沖縄島のみならず与那国島、宮古島、石垣島、奄美大島など島々を歩き、実態を取材してきた。
2022年末の安保三文書では「南西諸島にミサイルを並べ、最悪の場合報復攻撃の戦場になるもやむなし」という現地の犠牲を覚悟したものであることも暴露された。
本土メディアがこの問題をほとんど報じない中、沖縄から日本全土に広がる戦雲の予兆に警鐘を鳴らす。

◆著者略歴◆
三上智恵(みかみ ちえ)
ジャーナリスト、映画監督。
毎日放送、琉球朝日放送でキャスターを務める傍らドキュメンタリーを制作。
初監督映画「標的の村」(2013)でキネマ旬報文化映画部門1位他19の賞を受賞。
フリーに転身後、映画「戦場ぬ止み」(2015)、「標的の島 風かたか」(2017)を発表。
続く映画「沖縄スパイ戦史」(大矢英代との共同監督作品、2018)は、文化庁映画賞他8つの賞を受賞。
著書に『証言 沖縄スパイ戦史』(集英社新書、第7回城山三郎賞他3賞受賞)、『戦場ぬ止み 辺野古・高江からの祈り』『風かたか「標的の島」撮影記』(ともに大月書店)などがある。

カテゴリー別新書リスト

クリックするとカテゴリーの新書一覧に移動します。