京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略
著者: 酒井 敏
知の根幹が揺らいでいる。
背景には、学問に対する社会の無理解・誤解・偏見があるのではないか……。
現代人は何でも予測できると思いたがる。
しかしながら、自然界は予定調和ではなく、予測不可能なカオスであり、
生き延びるには「非常識なアホ=変人」が必要なのだ。
「変人講座」が大反響を呼んだ「もっとも京大らしい」京大教授が、
カオス理論やスケールフリーネットワークといった最先端の理論から
導き出した驚きの哲学と「アホ」の存在意義、育て方を披瀝する。

◆目次◆
序章  京大の危機は学術の危機
第一章 予測不能な「カオス」とは何か
第二章 カオスな世界の生存戦略と自然界の秩序
第三章 イノベーションは「ガラクタ」から生まれる
第四章 間違いだらけの大学改革
終章  アホとマジメの共同作業

◆著者略歴◆
酒井敏(さかい さとし)
京都大学大学院人間・環境学研究科教授。
一九五七年、静岡県生まれ。専門は地球流体力学。
「京大変人講座」を開講し、自身も「カオスの闇の八百万の神─無計画という最適解─」を
テーマに登壇して学内外に大きな反響を呼んだ。
「フラクタル日除け」などのユニークな発明で、
京大の自由な学風を地でいく「もっとも京大らしい」京大教授。
92年日本海洋学会岡田賞受賞。著書に『都市を冷やすフラクタル日除け』(成山堂書店)。
3刷
  • 発売日:2019年3月15日
  • 定価:本体860円+税
  • ISBN:978-4087210705

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