保守と大東亜戦争
著者: 中島 岳志
戦争賛美が、保守なのか?――戦中派・保守論客たちの真意と体験。

評論家・保阪正康氏 推薦!
歴史の継承は、本質を浮かび上がらせる。
そう痛感させる、刺激的な書である。

【おもな内容】
戦前の日本の立場に積極的な意義を見出そうとし、第二次世界大戦を東アジア解放のための「聖戦」だったとみなす「保守」派。しかし、戦争を賛美することが、いつから「保守」になったのか?
じつは、戦前日本において保守論客は、軍国主義に抵抗し、批判の論陣を張っていた。あるいは、兵として軍の欺瞞を目の当たりにし、壮絶な暴力を経験したことで、軍国主義・超国家主義に強い嫌悪感を示していた。
すでに鬼籍に入った、戦中派保守たちが残した言葉に向き合いながら、いま、最も注目を浴びる政治学者・中島岳志が、現代において真に闘うべきものはなにかを炙り出す。

【目次】
序 章 保守こそ大東亜戦争に反対だった
第1章 戦争に導いたのは革新勢力である
第2章 戦争への抵抗
第3章 軍隊での経験
第4章 戦中派保守 最後の闘い
終 章 保守の世代交代の果てに

【著者略歴】
中島 岳志(なかじま たけし)
1975年、大阪府生まれ。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は近代日本政治思想史、南アジア地域研究。主な著作に『中村屋のボース』(大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞)、『血盟団事件』『「リベラル保守」宣言』、『親鸞と日本主義』、共著に『愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか』など。

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