不敵のジャーナリスト
筑紫哲也の流儀と思想
著者: 佐高 信
しなやかに、したたかに
権力と対峙したニュースキャスター
 08年に亡くなる直前、筑紫哲也は長い間キャスターを務めたTBS「NEWS23」に出演、自身の病に引き寄せ、「この国のガン」と題して未来にも過去にも投資しない日本の現状を辛辣に、しかしいつも通り穏やかな語り口で批判し、番組出演の幕をひいた。
 新聞、雑誌、テレビ、それぞれに新境地を拓いた希代のジャーナリスト。ぶれない軸を持って巨大な権力や組織と闘い抜いたその実像を、政治記者の原点を綴った未刊行の自筆メモや知人、家族の証言など多様な角度から描き出す。憲法や安全保障など国家の根幹をめぐる議論が沸騰し、拡大する格差など社会不安を背景に、社会が危険な熱を帯びる時代の、必読の書である。

[著者情報]
佐高 信(さたか まこと)
一九四五年、山形県酒田市生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。高校教師、経済誌編集長を経て評論家。著書に『電力と国家』、佐藤優との共著に『世界と闘う「読書術」思想を鍛える一〇〇〇冊』(ともに集英社新書)、『未完の敗者 田中角栄』(光文社)、『ブラック国家 ニッポンを撃つ』(七つ森書館)、『西郷隆盛伝説』(光文社知恵の森文庫)など。

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