江戸っ子の意地
著者: 安藤 優一郎
一夜にして、歴史の敗者となった幕臣たち。
しかし彼らは、「明治の東京」を逞しく生き抜いた!
俺たちは「薩長の使い捨て」じゃない!
 徳川幕府が倒れた明治維新。それは、時代劇でお馴染みの与力や同心たちなど、大量の徳川家家臣=幕臣たちの失業を意味した。しかし彼らは、そのまま負け組として消えてしまったわけではない。新政府への反骨を胸に秘めながら、政界、言論界、実業界などで多くの「元幕臣」たちが頭角を現し、日本の近代化を下支えしていく。そして明治中期には、自分たちを育んだ「江戸」を後世へ伝える活動を立ち上げるのだ。
 薩摩・長州藩を主役とする従来の歴史叙述では描かれることのない、新たな幕末維新史。

[著者情報]
安藤 優一郎(あんどう ゆういちろう)
一九六五年生まれ。歴史家。文学博士(早稲田大学)。JR東日本大人の休日倶楽部、東京理科大学生涯学習センター、NHK文化センターの講師を務める。『勝海舟と福沢諭吉』(日本経済新聞出版社)、『江と徳川三代』(アスキー新書)、『大名行列の秘密』(生活人新書)、『幕末下級武士のリストラ戦記』(文春新書)、『大名屋敷の謎』(集英社新書)、『幕臣たちの明治維新』(講談社現代新書)、『観光都市江戸の誕生』(新潮新書)など著書多数。

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