天皇とアメリカ
著者: 吉見 俊哉 テッサ・モーリス−スズキ
「天皇は近代であり アメリカは宗教である」
日本と東アジアを支配しつづけた
2つのキーワードを多角的に読解
既存の歴史像をひっくり返す!
 日本の近現代史を振り返ったとき、天皇は、伝統、宗教、土着、愛国心などを表象し、アメリカは、近代、合理主義、外来文化などの代名詞であったことがわかる。しかし、両極端であるはずのこれら二つのキーワードー「日本的なものの象徴・天皇」と「帝国・アメリカ」は、複合的に絡み合いながら日本と東アジアの二〇世紀に関与し続けてきた。時に、天皇こそ近代であり、アメリカこそ宗教であるという矛盾の中から、果たしてどのような歴史像が浮かび上がってくるのか? 二つの奇妙な力の場を拠点に、歴史的想像力の可能性を切り開く!

[著者情報]
吉見 俊哉(よしみ しゅんや)
一九五七年生。東京大学大学院教授(情報学環)。専攻は社会学、文化研究、メディア研究。著書に『万博幻想』『親米と反米』『ポスト戦後社会』など。

Tessa Morris - Suzuki(テッサ・モーリス‐スズキ)
一九五一年生。オーストラリア国立大学教授(アジア太平洋学院)。専攻は歴史学。著書に『辺境から眺める』『過去は死なない』『北朝鮮へのエクソダス』など。

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