黒人差別とアメリカ公民権運動
―名もなき人々の戦いの記録
著者: ジェームス・M・バーダマン 水谷 八也(訳)
ミシシッピ州知事だった曾祖父は、過激な人種差別主義者だったーー(著者エピローグより)
 現在のアメリカを理解するためには、必然的に人種問題の意味ーーとりわけ一九五四年のブラウン裁判から、一九六八年に南部の諸州で起きた黒人と白人の間の衝突に直面せざるを得ない。アメリカ社会はいかにして、苛烈な黒人差別の慣習や諸制度を温存してきたのか。そして、建国以来の巨大な暗闇に光を灯そうと試みたのは、いったい何者だったのか?
 本書は、キング牧師をはじめとするカリスマ的な指導者たちではなく、名もなき人々の勇気と犠牲に焦点を当てた、公民権運動の 本当のヒーロー、ヒロインの物語である。

[著者情報]
James M. Vardaman (ジェームス・M・バーダマン)
 一九四七年、アメリカ・テネシー州生まれ。ハワイ大学大学院修了。早稲田大学文化構想学部教授。専門は英文学・アメリカ南部の歴史と文化。著書に『アメリカ南部』(講談社現代新書)『ふたつのアメリカ史』(東京書籍)『わが心のディープサウス』(河出書房新社)『ミシシッピ=アメリカを生んだ大河』(講談社選書メチエ)『ロックを生んだアメリカ南部』(日本放送出版協会)ほか。

水谷八也(みずたに はちや)
 一九五三年生まれ。早稲田大学文化構想学部教授。専門は英米演劇。翻訳書にアリエル・ドーフマン『谷間の女たち』(新樹社)『世界で最も乾いた土地』(早川書房)ほか。

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