貧困の克服
―アジア発展の鍵は何か
著者: アマルティア・セン 大石 りら(訳)
基本は、人への優しさである
アジアで初めてノーベル経済学賞を受賞したセン博士が提唱する、これからの世界像とは?
アジアで初めてノーベル経済学賞を受賞したセン博士は、日本やアジア再生の鍵は、かつての経済至上主義路線ではなく、人間中心の経済政策への転換であると力強く提唱する。国連も注目する「人間の安全保障」という概念の可能性とは何か?また、「剥奪状態」「潜在能力」「人間的発展」といったキーワードが示唆する、理想の経済政策とは?
四つの講演論文を日本の一般読者向けにオリジナル編集した本書は、セン理論の入門書であるとともに、いまだに貧困、暴力、深刻な人権侵害にあえぐ人類社会を見つめなおすための必読書でもある。

[著者情報]
アマルティア・セン
一九三三年、インド・ベンガル地方生まれ。五三年、カルカッタ大学経済学部卒。五九年、ケンブリッジ大学で経済学博士号取得。ケンブリッジ大学、デリー大学、ロンドン大学経済学スクール、オックスフォード大学、ハーバード大学で、教授を歴任。九八年よりケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ学長。九八年度ノーベル経済学賞受賞。『不平等の再検討』『貧困と飢饉』『自由と経済開発』『不平等の経済学』など多数の著書がある。

大石りら(おおいし りら)訳
28刷
  • 発売日:2002年1月17日
  • 定価:本体780円+税
  • ISBN:4-08-720127-9

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