<ヴィジュアル版>
直筆で読む「坊っちやん」
著者: 夏目 漱石
漱石先生「漢字検定」不合格ぞなもし!誤字・脱字・癖字……文豪だから許される原稿用紙で見る名作の裏舞台!
 本書は、漱石が四〇歳の時に三週間で書き上げたといわれる青春小説の傑作「坊っちやん」の直筆原稿を写真版で完全収録したものである。漱石が原稿用紙に書いたままの「肉筆」で、書き始めから終わりまですべて読むことができる。これら「直筆原稿復刻物」の出版物は今までも研究者や一部マニアの間では流布していたものの、新書の形で登場するのはこれが初めてである。
 手書き文字を書いたり読んだりする機会が減ってきたこういう時代だからこそ、当時最高の知識人が自らペンを執り書き綴った直筆原稿にじっくり接して、いろいろな読み方・楽しみ方を見つけて欲しい。岩波版「漱石全集」の元編集者・秋山豊氏による直筆の味わい方・解読の手引きと、漱石の孫・夏目房之介氏のエッセイも掲載。

[著者情報]
夏目 漱石(なつめ そうせき)
 一八六七(慶応三)年生まれ。小説家。一九〇五年『吾輩は猫である』でデビュー。著作に『坊っちやん』『こころ』など。一九一六(大正五)年没。享年五〇。

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