話を聞かない医師 思いが言えない患者
著者: 磯部 光章
医師と患者の対話は、異文化交流?
患者─医師間の上手なコミュニケーションとは
 病院での受診の際、症状や心配していることをうまく伝えられず、受けた治療に不満を感じた経験を持つ人は多いのではないだろうか。こういう場合医師の側も、患者の期待に応えられなかったことに忸怩たる思いを抱くことになる。医療現場でのトラブルは実は患者と医師のコミュニケーション不全に起因するものが多い。言い換えれば患者と医師の会話がうまくいっていれば、防げる問題も多い。受診するとき心配事を上手に伝えるにはどうしたらよいか、医師は患者の思いをどうやって汲み取ったらよいか、臨床と医学教育の現場に長く身を置いてきた医師が具体的に提言する。

[著者情報]
磯部 光章(いそべ みつあき)
一九五二年東京生まれ。東京大学医学部卒業。東大第三内科を経て、ハーバード大学マサチューセッツ総合病院に留学。信州大学助教授から二〇〇一年より東京医科歯科大学大学院循環器内科教授。「サイエンス」「ランセット」などに論文多数。日本循環器学会八木賞、日本心臓財団佐藤賞など受賞。編著書に『移植免疫の最前線』『心筋症を識る・診る・治す』など。日本循環器学会監事・心臓移植委員、日本心不全学会理事・会長、日本学術会議連携会員。

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