ローマ人に学ぶ
著者: 本村 凌二
数々の国難を乗り越えた、
ローマ人の知恵とは何か?
第一人者が描く「空前絶後の帝国」の真実。
 紀元2世紀頃、地球上の人類の3分の1はローマ帝国の領土に生きていた。帝国の領土は、北は氷海から南は砂漠まで広がり、多様な自然環境のもとで、さまざまな人種や民族が住んでいた。この人類史上例をみない巨大な帝国を築いたローマ人とは、どのような人びとであったのか。彼らの歴史から、現代人は何を学びうるのか。
 伝説上の建国から西ローマ帝国皇帝の廃位まで、1200年以上の長きにわたって続いた空前絶後の帝国。そこで活躍した人びとに着目しつつ、古代ローマ史の第一人者が分かりやすく論じていく。
〈目次〉
  はじめに?世界史のなかのローマ人
1  共和政という祖国
2  カウディウムの頸木
3  王者の集い
4 「ローマの楯」と「ローマの剣」
5  父祖の遺風
6  カエサルという経験
7  ローマ人の死生観
8 「棲みわけ」のための哲人と粋人
9  諧謔と批判の精神
10 賢帝と愚帝
11 ローマ帝国の精神的傑作
12 歴史の宿命とローマ人
  おわりに
 「ローマ史」略年表
  ローマ帝国の最大版図
  主要参考文献
オビイラスト/『テルマエ・ロマエ』より
(c)ヤマザキマリ/(株)エンターブレイン

[著者情報]
本村 凌二(もとむら りょうじ)
一九四七年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。博士(文学)。『薄闇のローマ世界』でサントリー学芸賞、『馬の世界史』でJRA賞馬事文化賞、一連の研究・編集活動で地中海学会賞を受賞。主な著書に『多神教と一神教』『ローマ人の愛と性』『興亡の世界史4 地中海世界とローマ帝国』『古代ポンペイの日常生活』『帝国を魅せる剣闘士』など。

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