幻の楽器 ヴィオラ・アルタ物語
著者: 平野 真敏
ワーグナーに愛されながら、「消された」楽器の秘密。
 ワーグナーに愛されたにもかかわらず、音楽史の表舞台から「消された」楽器、ヴィオラ・アルタ。この数奇な運命をたどってきた「謎」の楽器が数十年ものあいだ、渋谷の楽器店の奥でほこりをかぶっていた。
 ヴィオラ奏者であった著者は、この楽器と偶然に出会い、魅せられ、ヴィオラ・アルタ奏者に転向。欧州を駆けめぐり、なぜこの楽器が消されたのか、その謎を解いていく。
 一九世紀後半の作曲家たちがヴィオラ・アルタを通して表現しようとしていた音色とはどんなものだったのか。クラシック音楽の魅力と謎解きの楽しさに満ちたノンフィクション!

[著者情報]
平野 真敏(ひらの まさとし)
一九六七年、福岡県生まれ。ヴィオラ・アルタ奏者。東京藝術大学音楽学部楽器科およびドイツのデトモルト音楽院ドルトムント校卒業。二〇一一年、クロアチア共和国ザグレブ市より同国の音楽文化を広めた功績によって、市民表彰を受ける。日本旅行作家協会会員。東京都・台東区アートアドバイザー。

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