国家による侵略、独裁者の欲望、略奪を支援した画商たち‥‥‥
それは「保護」か「略奪」か
終わりなき略奪美術品の返還論争を追う。
【内容紹介】
美術界で思わぬ事件が起きている。高額で購入した美術品は、実はナチスに略奪されたもので、別の所有者がいたと訴訟に持ち込まれるケースだ。
しかし、この問題はナチスだけにとどまらず、植民地支配の過去を持つ西欧諸国へと批判が広がることとなる――。
本書はドイツ在住のジャーナリストが、戦争や侵略によって略奪された美術品の問題を調査・取材。
各国の美術品返還が難航する一方で、ウクライナ侵攻の裏側でロシアによる略奪も行われている。いったい略奪美術品は誰のものなのか。終わりなき返還論争を紐解く。
【プロフィール】
福田 直子(ふくだ なおこ)
ジャーナリスト。上智大学卒業後、ドイツのエアランゲン大学にて政治学・社会学を学ぶ。帰国後、新聞社、出版社にて勤務。
アメリカとドイツに通算四○年近く住み、テレビ番組のリサーチ、コーデイネートに携わったほか、新聞や雑誌などニュース系の媒体に寄稿。
著書に『休むために働くドイツ人、働くために休む日本人』『デジタル・ポピュリズム』『観光コースでないワシントン』など。
【目次】
まえがき
序章 ゴッホの「ひまわり」の行方
第1章 ナチスによる美術品の略奪
第2章 老人と美術コレクション
第3章 美術品の「来歴」
第4章 ドイツ美術界の「過去問題」
第5章 終わりなき美術品の返還論争
第6章 略奪美術品の行方
終章 繰り返される「文化戦争」
あとがき