100年前のディストピア小説『すばらしい新世界』は、21世紀の予言書だった!
富裕層は不老長寿を金で買い、マイナス感情は脳から速やかに除去され、卵子の段階で理想の赤ちゃんが選べ、主治医は胃の中から24時間体調を監視してくれる。高速で進むバイオ医療と各国でスピード化される安楽死法の波は、私たち日本人が避けてきた問いを突きつける。一体「いのち」とは誰のものなのか?
国際ジャーナリスト堤未果が、自らの家族が最期にとった選択を通して、岐路に立つ人間の尊厳について探る衝撃の書。
目次
プロローグ
第1章 「生」~スマホで赤ちゃんを買う日~
人工子宮で女性たちを自由に!/「優秀な受精卵」が売り買いされる/亡くなったペット、700万円で復活させます/遺伝子操作赤ちゃんで世界が震えた 他
第2章 「老」~寿命を買う者、老いを抱きしめる者~
150歳まで生きろ/老化は「バグ」(欠陥)だ/18歳の肉体を取り戻す人体実験/死後もデジタルで「生き続ける」 他
第3章 「病」~マイナス感情は消去せよ~
現代の「感情消し薬」/性格を書き換える薬/1週間で「効く」抗うつ剤/薬がダメなら磁気で脳を「リセット」/脳は、60兆円市場だ/痛みは、伝わらないからこそ美しい/なぜ心療内科の先生は話を聞いてくれないのか/「やんちゃな子」から「脳に問題を抱える子」に/「加油!」と叫ぶ、手首の監視員/椅子の座面がサボりを記録/監視カメラは体内に/冷蔵庫が、食べる自由を奪う/あなたの身体は国と企業のものになる 他
第4章 「死」~国家が、死を売る~
20人に1人が医師の手で死ぬ国(カナダ)/年160億円──安楽死という予算削減/承認当日に「スピード安楽死」/医師は「命を終わらせる技術者」に/家賃が払えず「安楽死」を選んだ54歳男性/日本人は、空気を読んで死を選ぶ/障害者団体は、最後の防波堤/大切な人と、死を語れますか?/「死にたい」と思ってもいい/子供たちに、どちらを残しますか
エピローグ
著者略歴
国際ジャーナリスト。東京生まれ。NY市立大学大学院国際関係論学科修士号。国連、米国野村證券等を経て現職。『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』で黒田清日本ジャーナリスト会議新人賞、『ルポ 貧困大国アメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞と新書大賞をW受賞。『沈みゆく大国アメリカ』『日本が売られる』『デジタルファシズム』など、著書多数。WEB番組「新・堤未果のアンダーワールド」配信中。