私たちの近現代史
女性とマイノリティの100年
著者: 村山 由佳 朴 慶南
1923年9月1日に発生した関東大震災は、東京近郊に大きな被害をもたらしたばかりか、近代日本の精神にも大きな傷跡と罪科を刻み込んだ。
民間人らによる朝鮮人虐殺や憲兵らによる無政府主義者殺害である。
シベリア抑留体験のある父を持ち、ドラマ・映画化された小説『風よ あらしよ』でアナキスト伊藤野枝・大杉栄と、大震災での彼らの殺害を描いた村山由佳、祖父が関東大震災で殺されかけ、家父長制の色濃い在日家庭に育ち、自らも様々な形での差別を経験してきた朴慶南。
ふたりが、戦争と植民地支配、災害と虐殺が日本人社会に与えた影響、そして、いまだ女性やマイノリティへの差別と偏見が根強く残るこの国の100年を語り尽くす。

村山由佳(むらやま ゆか)
1964年、東京都生まれ。
直木賞作家。
著書に『風よ あらしよ』『星々の舟』『ダブル・ファンタジー』『天使の卵』『ある愛の寓話』『放蕩記』『記憶の歳時記』『星屑』『はつ恋』『二人キリ』など多数。

朴慶南(ぱく きょんなむ)
1950年、鳥取県生まれ。
作家。
著書に『クミヨ!(ゆめよ)』『いつか会える』『ポッカリ月が出ましたら』『命さえ忘れなきゃ』『やさしさという強さ』『あなたが希望です』『私たちは幸せになるために生まれてきた』など。

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