おかしゅうて、やがてかなしき
映画監督・岡本喜八と戦中派の肖像
著者: 前田 啓介
岡本喜八は一九二四(大正十三)年生まれ。
『独立愚連隊』『日本のいちばん長い日』『江分利満氏の優雅な生活』など、戦中派の心情をそこかしこに込めた映画を撮り続けた職人肌の監督として知られる。
陸軍予備士官学校で終戦を迎え、戦後映画界に復帰すると、戦争、時代劇、SF、青春群像など、バリエーション豊かで喜劇性にあふれた作品をつくった。
喜八が生涯を通じてこだわり抜いた戦中派とは何なのか。
新たに発掘された若き日の日記をひも解きつつ、映画監督・岡本喜八の実像と戦中派の心情に迫るノンフィクション。

【目次】
はじめに
第一章  米子
第二章  なぜ死なねばならないのか
第三章  早生まれ
第四章  戦中派
おわりに

【著者略歴】
前田啓介(まえだ けいすけ)
一九八一年生まれ。
滋賀県出身。
上智大学大学院修了。
二〇〇八年、読売新聞東京本社入社。
長野支局、社会部などを経て、現在、文化部で近現代史や論壇を担当。
満蒙開拓や、ペリリュー・アンガウルの戦い、硫黄島の戦い、沖縄戦、特攻、シベリア抑留など戦争に関する取材に関わってきた。
著書に、『辻政信の真実 失踪60年──伝説の作戦参謀の謎を追う』(小学館新書)、『昭和の参謀』(講談社現代新書)がある。

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