疎外感の精神病理
著者: 和田 秀樹
現代日本人の心理を読み解くキーワード

世界を襲ったコロナ禍により、さまざまな形で私たちの心のありようは変わったと言える。
他人と接触することがはばかられた時間を経て、他人との交流が増えたいま、人とうまくつながれず表面的な関わりしか持てなくなってしまった人や「みんなと同じ」からはずれる恐怖を感じる人は実に多い。
これは若い人だけの問題ではなく中高年でも多く見られる現象でもある。
本書では日本人を蝕む「疎外感」という病理を心理学的、精神医学的に考察。
どう対応すれば心の健康につながるのかを提案する。

【主な内容】
・「みんなと同じ」現象の蔓延
・コロナ禍に続くウクライナ情勢を疎外感から読み解く
・あぶり出された人と会うのがストレスの人
・8050の嘘
・高齢者の「かくあるべし思考」と福祉拒否・介護拒否
・ホワイトカラーの老後と疎外感
・スマホの普及という新たな依存症のパラダイム
・コミュ力という呪縛
・共感という圧力
・疎外感とカルト型宗教
・周囲が心の世界の主役のシゾフレ人間
・対極的なシゾフレ人間とメランコ人間
・人と接していなくてもいいという開き直り
・ひとりを楽しむ能力を与える

【著者プロフィール】
和田秀樹(わだ ひでき)
1960年大阪府生まれ。1985年東京大学医学部卒業。精神科医。立命館大学生命科学部特任教授、ルネクリニック東京院院長。30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わっている。主な著書に『受験学力』『70歳が老化の分かれ道』『80歳の壁』『不老脳』『わたしの100歳地図』『病気の壁』『どうせ死ぬんだから 好きなことだけやって寿命を使いきる』『50歳の分岐点~差がつく「思秋期」の過ごし方』など多数。

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