宇沢弘文のメッセージ
著者: 大塚 信一
日本が誇る世界的経済学者の思想の核心に迫る!
社会を本当によくするために何が必要か?
 宇沢は走り続けた。走りながら考えた。社会を本当によくするためには何が必要か--。ノーベル経済学賞にもっとも近いと評された宇沢は、その評価を自ら否定する形で自動車の社会的費用、成田闘争、地球温暖化、教育問題等々、二〇世紀後半に日本社会が直面していた困難な課題に立ち向かっていった。本書では、宇沢理論とマルクス経済学との関係を始め、これまで語られることのなかった側面にも言及。およそ三〇年間、宇沢の仕事に伴走してきた岩波書店の名編集者が、人間が真に豊かに生きる条件を求め続けた天才経済学者の魂のメッセージに肉薄する! 初の宇沢思想入門。

[著者情報]
大塚信一(おおつかのぶかず)
一九三九年生まれ。六三年、岩波書店に入社。「思想」や岩波新書、その他の叢書や講座シリーズの編集を担当。「へるめす」創刊編集長を経て、九七年から二〇〇三年まで代表取締役社長。著書に『理想の出版を求めて』『山口昌男の手紙』『哲学者・中村雄二郎の仕事』『河合隼雄 心理療法家の誕生』『河合隼雄 物語を生きる』『火の神話学』『顔を考える』『松下圭一 日本を変える』など。

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