メキシコから世界が見える
著者: 山本 純一
グローカル(グローバルでローカル)に動く現代世界の縮図!誇張する輸出加工産業と、先住民の異議申し立て、南北国境に世界の今を読む。
 アメリカとメキシコの国境三二〇〇キロ。東半分は蛇行する長河が、西半分は分割分譲の歴史を語る直線が、豊かな北と貧しい南を切断しかつ結んでいる。メキシコ側の最北端ティファナ市は米サンディエゴと向き合い、日系企業も進出する輸出加工産業の国際都市として賑わっている。一方、グアテマラと接する最南端チアパス州はマヤ系先住民を主力とするサパティスタ国民解放軍が、この地を拠点に強烈な異議申し立てを行っている。 著者は、この一見対照的なメキシコの二つの地域に、グローバルとローカルが交錯して進行するグローカリゼーションのきわめて今日的な様相を読み解こうとする。

[著者情報]
山本 純一(やまもと じゅんいち)
一九五〇年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部教授。七二年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、八一年メキシコ大学院大学経済研究センター経済修士課程単位取得満期退学。メキシコの政治経済を中心とした地域研究、言語分析を主な研究領域としている。著書に『インターネットを武器にした〈ゲリラ〉─反グローバリズムとしてのサパティスタ運動』(慶應義塾大学出版会)などがある。
  • 発売日:2004年2月17日
  • 定価:本体700円+税
  • ISBN:4-08-720231-3

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