行動経済学の真実
著者: 川越 敏司
保険や金融、政策にも活用されていることから、「ビジネスパーソンに必須な教養」とまで喧伝されている行動経済学。
従来の経済学が想定してこなかった、人間の多様な行動を理論化したことにより、2000年代から脚光を浴び始めた。
しかし近年、主要理論の「再現性」に疑問が生じたことにより、その正当性が疑われ始めた。
果たして行動経済学は信頼できるのか?
行動経済学会の会長を務めている著者が、主要な成果を再検討することによって、根本から行動経済学を見直す。
入門から応用までが詰まった決定版。

【目次】
第1章 行動経済学は科学的か?
第2章 何が利益と損失の違いを決めるのか?――参照点依存性 
第3章 一度手にしたものは手放すのが惜しくなる?――保有効果 
第4章 損失は利益よりも重要視される?――損失回避性 
第5章 ものは言いよう?――フレーミング効果 

【著者略歴】
川越敏司 (かわごえ としじ)
公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系知能学科教授。
2024年より行動経済学会会長。
博士(経済学)。
1970年、和歌山県和歌山市生まれ。
専門分野はゲーム理論・実験経済学。
著書に『実験経済学』(東京大学出版会)、『行動ゲーム理論入門』(NTT出版)、『「意思決定」の科学』(講談社ブルーバックス)など多数。
趣味はバロック・フルート演奏、チェス・プロブレムや詰将棋、漢詩の創作。

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