ゲノムが語る生命
―新しい知の創出
著者: 中村 桂子
生命とは何か?人間とは?日常の感覚を大切にしながら、「生命の時代の知」を探るーー。
 地球上の生物は必ず細胞をもち、そこにはDNAがあり、人間も例外ではない。すべての生物のゲノムには、生命の起源からの歴史が書き込まれている。生物は皆仲間であり、人間も生きものの一つなのだ。しかし、生命の時代とも言われる二十一世紀、生命科学研究が飛躍的に進展する中で、果たして科学技術文明は正しい方向に向かっているだろうか?もう一度、日常の感覚、生きもの本来の感覚から、「生きているとはどういうことか」を、捉え直す時期に来ているのではないだろうか。「生きる」「変わる」「重ねる」「考える」「耐える」「愛づる」「語る」という七つの動詞をキーワードに、生命を基本とする知の可能性をさぐる。

[著者情報]
中村 桂子 (なかむら けいこ)
一九三六年東京生まれ。東京大学理学部化学科卒業後、同大学院生物化学科修了。三菱化成生命科学研究所、早稲田大学教授等を経て、JT生命誌研究館館長。『生命誌の世界』『あなたのなかのDNA』『生命誌の扉をひらく』『自己創出する生命』『生きもの感覚で生きる』等多くの著書のほか、マット・リドレー『やわらかな遺伝子』(共訳)等、多数の訳書がある。
  • 発売日:2004年11月17日
  • 定価:本体760円+税
  • ISBN:978-4-08-720270-0

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