体を使って心をおさめる
修験道入門
著者: 田中 利典
心の乱れがすーっと消える
吉野・金峯山寺の修験者が伝える生き抜くための智慧。
富士登山のルーツはここにあった!
 修験道は、いわば仏教と神道という仲のよい夫婦のあいだに生まれた子どものような存在である。神も仏も崇拝する日本人の心に深く根ざした宗教であり、山に分け入って、山を拝む山岳修行がその大きな特徴となっている。この身体的行為によって心の乱れを鎮めるのが山修行の神髄であり、そこには、不安な時代を生きるための智慧が息づく。
 本書は、金峯山修験本宗の本山、吉野・金峯山寺の宗務総長である田中利典が、修験道の成り立ちや、開祖・役行者の伝説とその教え、そして吉野修験において欠かせない大峯奥駈という大峯山脈を駈ける山修行について分かりやすく解説。さらに、現代における修験道の意義を説く。

[著者情報]
田中利典(たなか りてん)
一九五五年京都府生まれ。金峯山修験本宗宗務総長。七一年吉野金峯山寺にて得度。七九年龍谷大学文学部仏教学科卒業。二〇〇一年金峯山修験本宗宗務総長と、金峯山寺執行長に就任。帝塚山大学特定教授、紀伊山地三霊場会議代表幹事、日本山岳修験学会評議員なども務める。著書は『修験道っておもしろい!』、『吉野薫風抄-修験道に想う』(ともに白馬社)など。

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