ガンより怖い薬剤耐性菌
著者: 三瀬 勝利 山内 一也
肺炎クラミジア、ブドウ球菌、ピロリ、ボツリヌス、サルモネラ、O157…etc
もはや抗生物質は効かない!
 人類は今、ふたつの医学上の危機に直面している。ひとつはペニシリンなどの「抗菌薬」が効かない「薬剤耐性菌」が蔓延し、死亡者数が増加していること。これによる世界の感染死者数は将来、ガン死者数を上回るとも推定されている。もうひとつの危機は感染症のみならず、アレルギー、ガン、肥満、ぜんそく、自閉症、生活習慣病、潰瘍性大腸炎などの患者数が増えていることだ。これらの危機は治療等で抗菌薬を乱用し、人が生きていく上で欠かせない腸内や皮膚の細菌・微生物を殺してきたのが原因である。抗菌薬まみれの人類は危機を回避できるか? 細菌とウイルスに対する正しい知識を紹介し、最新感染症対策も解説。

[著者情報]
三瀬勝利(みせ かつとし)
一九三八年、愛媛県出身。東京大学薬学部卒業後、厚生省所管の研究機関で種々の病原細菌の研究に従事。薬学博士。著書に『逆襲するバイ菌たち』(講談社)、『薬が効かない!』(文春新書)などがある。

山内一也(やまのうち かずや)
一九三一年、神奈川県出身。東京大学農学部卒業後、国立予防衛生研究所、東京大学医科学研究所などでウイルスの研究に従事。東京大学名誉教授。著書に『はしかの脅威と驚異』(岩波書店)ほか多数。

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