水道、再び公営化!
欧州・水の闘いから日本が学ぶこと
著者: 岸本 聡子
【日本の民主主義に新風を吹き込む、杉並区長・岸本さとこ。
欧州・市民運動のなかで育んだ「公共」再生のためのポリティックス!】

民営化の嵐で疲弊した欧州市民の怒りが、街を動かした。
「恐れぬ自治体」が立ち上がり、「ミュニシパリズム(地域自治主義)」の精神でつながった。
やがてその脱・民営化/再公営化の運動は、破綻していた地域経済や人々のつながりまでも「再生」していったのだ。

そのとき市民と自治体のブリッジを果たしたのは、NGOで働くひとりの日本人女性・岸本さとこ。
彼女が日本に伝えた新しいデモクラシーの方法とは? 
地殻変動が始まった、民主主義の最前線が、ここにある!

【斎藤幸平さん(『人新世の「資本論」』)も絶賛!】
「誰もが必要とする水やエネルギー。
それを大企業からみんなの手に取り戻し、<コモン>=(公共財)として再建する。
その方法を新・杉並区長が具体的に伝える、豊かで魅力的な一冊!」

【本文より】
「水のような<コモン>の管理を人々の手に取り戻すことこそが、形骸化しつつある民主主義を再起動させる鍵なのだ。
(略)私は小さな草の根の変化の積み重ねなしに、国や国際レベルの変化を望む近道はないと思っている。
地域から民主主義の練習と実践の運動を重ね、地域を越えて連帯することで力をつけていきたい。
再公営化、ミュニシパリズム、フィアレス・シティ運動は、これからも成長していくだろう。
(略)その胎動は日本でも始まっている。」

【目次】
はじめに――奪われる「水への権利」
1章 水道民営化という日本の危機
2章 水メジャーの本拠地・パリの水道再公営化
3章 資本に対抗するための「公公連携」
4章 新自由主義国・イギリスの大転換
5章 再公営化の起爆剤は市民運動
6章 水から生まれた地域政党「バルセロナ・イン・コモン」
7章 ミュニシパリズムと「恐れぬ自治体」
8章 日本の地殻変動
おわりに――草の根から世界は変わる

【著者略歴】
岸本 聡子(きしもと さとこ)
1974年、東京都生まれ。公共政策研究者。
アムステルダムを本拠地とする、政策NGO「トランスナショナル研究所」に2003年より所属し、新自由主義に対抗する公共政策の研究および世界中の市民運動と自治体をつなぐコーディネイトを行う。
2022年6月の杉並区区長選挙では市民とともに闘い、当選。杉並区初の女性区長に。

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