国家と秘密
隠される公文書
著者: 久保 亨 瀬畑 源
「財務省と森友、防衛省とPKO日報、都庁と豊洲ーー
 解決のカギはすべて本書にある」 青木理氏(ジャーナリスト)
「権力を注視する極意を教える貴重な一冊」 加藤陽子氏(東京大学大学院教授)
「ファシズムの足音が聞こえる今、
 阻止するための盲点がこんな身近にあったとは!」 堤未果氏(ジャーナリスト)
公文書とともに葬られる歴史と行政の責任!
国民の「知る権利」を軽んじ、秘密が横行する権力は必ず暴走するーー。第二次世界大戦敗戦直後の軍部による戦争責任資料の焼却指令から福島第一原発事故、南スーダンの自衛隊の日報をめぐる顛末等にいたるまで変わらない、情報を隠し続けて責任を曖昧にする国家の論理。この「無責任の体系」を可能にするものは何か? 本書はその原因が情報公開と公文書の管理体制の不備にあることをわかりやすく説明する。そして、世界の情報公開の流れに完全に逆行した形で、2013年末に可決された特定秘密保護法の問題点と今後を展望する。行政の責任を明確にし、歴史の真相を明らかにするための一冊。

[著者情報]
久保 亨(くぼ とおる)
一九五三年東京都生まれ。一橋大学大学院、東京大学東洋文化研究所助手を経て信州大学人文学部教授。中国近現代史専攻。著書に『社会主義への挑戦1945-1971〈シリーズ中国近現代史4〉』(岩波新書)等。

瀬畑 源(せばた はじめ)
一九七六年東京都生まれ。一橋大学大学院社会学研究科特任講師を経て長野県短期大学助教。一橋大学博士(社会学)。日本近現代政治史専攻。著書に『公文書をつかう 公文書管理制度と歴史研究』(青弓社)。

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