犠牲のシステム 福島・沖縄
著者: 高橋 哲哉
経済成長も安全保障も「犠牲」の上に成り立っている。
『靖国問題』以来、6年ぶりの書き下ろし!
3・11が暴いた「戦後」の欺瞞
 福島の原発事故は、原発推進政策に潜む「犠牲」のありかを暴露し、沖縄の普天間基地問題は、日米安保体制における「犠牲」のありかを示した。もはや誰も「知らなかった」とは言えない。沖縄も福島も、中央政治の大問題となり、「国民的」規模で可視化されたのだから-。経済成長や安全保障といった共同体全体の利益のために、誰かを「犠牲」にするシステムは正当化できるのか?福島第一原発事故で警戒区域となった富岡町などで幼少期を過ごした哲学者による、緊急書き下ろし。

[著者情報]
高橋 哲哉(たかはし てつや)
一九五六年福島県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。専攻は哲学。南山大学講師等を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。著書に『逆光のロゴス』『記憶のエチカ』『デリダ』『戦後責任論』『歴史/修正主義』『「心」と戦争』『証言のポリティクス』『〈物語〉の廃墟から』『反・哲学入門』『教育と国家』『靖国問題』『国家と犠牲』『状況への発言』など。

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