物理学の世紀
―アインシュタインの夢は報われるか
著者: 佐藤 文隆
物理学が世界を変えてきた。量子力学や相対論など、画期的な発見に満ちた20世紀の物理学。今も続く知の探求の全貌とは?
我々が享受する様々な科学の恩恵は、その根幹をたどればいつも物理学に到達する。二十世紀物理学の驚異的な発展は、人類社会に絶大な影響を与えてきた。アインシュタインの相対論は時間と空間の概念を一変させ、ミクロな世界での現象を追究する量子力学は、物質とエネルギーの理解に新たな地平を拓いた。物理学は、二十世紀にまさに知の王者として君臨し、諸々の分野の進展をも促し続けてきたのである。本書はその物理学の歴史を、次々と浮上し続けた課題の連鎖を通して、第一人者が概観する。そして、依然つきることのない疑問の数々が、科学が未だ終焉しないことを物語ってゆく。

[著者情報]
佐藤 文隆 (さとう ふみたか)
一九三八年、山形県生まれ。京都大学理学部物理学科卒。京都大学大学院教授。京大基礎物理学研究所所長、理学部部長を歴任。九九年、紫綬褒章受賞。物理学会において重鎮でありながら、第一線に立ち続けている。著書に『科学と幸福』(岩波書店)『量子力学のイデオロギー』(青土社)『現代の宇宙像』(講談社学術文庫)他。
  • 発売日:1999年12月01日
  • 定価:本体660円+税
  • ISBN:4-08-720005-1

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