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ミリオンセラー『悩む力』と長編小説『心』の著者が、夏目漱石が100年前に書き残した最大の問題作に挑む。登場人物“先生”の長大な遺書を収めた漱石の『こころ』は、なぜ多くの読者の感情を揺さぶってきたのか。それは、この世に生きる者がみな、誰かに先立たれた存在だからだ。死は対話の途絶をもたらすが、二度と話せない状況は、逆に死者との距離を縮めてもくれる。「死にゆく人々は、みんな先生」という認識から見えてくるものとは? 漱石『こころ』とトーマス・マン『魔の山』の後日談を描いた実験的な小説も収録。心の実質を太くする生き方を提唱した、新しいスタイルの物語人生論。
1950年生まれ。東京大学名誉教授。2014年4月より聖学院大学学長に就任。専攻は政治学・政治思想史。著書に、100万部超のベストセラー『悩む力』と『続・悩む力』のほか、『マックス・ウェーバーと近代』『オリエンタリズムの彼方へ』『ナショナリズム』『日朝関係の克服』『在日』『姜尚中の政治学入門』など。小説作品に『母―オモニ―』『心』がある。