保阪正康(作家)
松下政経塾出身の政治家は、民主党に23人、自民党に22人。彼らは機能的右翼とでも呼ぶべき存在ではないかと思う。それは容易に官僚主義と結びつく。静かに増え続けているだけに、ちょっと不気味な気がしています。
内田 樹(神戸女学院大学教授)
39歳で離婚した妻は、「男がいかに男権主義的迷妄から解放されていくかを、女である自分は100%の客観性で査定できる」という前提を採用していた。フェミニスト批判は、積年の怨念のタマモノです。
佐藤 優(起訴休職外務事務官、作家)
『資本論』の解読作業をやると、今の世の中の基本構造がわかってくる。アメリカの新自由主義や市場原理主義も、『資本論』の読み直しによって理解できるようになる、と、こういう方向を狙っています。
森 達也(ドキュメンタリー作家)
北朝鮮問題に関する家族会の対応がずっと不思議なんです。普通に考えれば、自分たちの家族がまだ北にいて、生きている可能性があるわけです。経済制裁は止めてくれと主張する方が当然だと思います。しかし、それを誰も疑問に思わない。
島田裕巳(宗教学者)
大真面目に革命を志向する閉鎖集団は、ソ連でも中国でもカンボジアでも少数のエリートたちが過激に暴走してしまった。オウム事件で終始中心にいたのは村井秀夫ですが、彼は裁判の前に消されてしまった。闇の世界と深く関わっています。
田中森一(元・検事、元・弁護士)
冤罪を生みがちなのは、「最初に筋書きありき」の国策捜査。国策捜査そのものは国家体制の維持に欠かせないけど、問題は「最初の筋書き」が間違っていた場合。捜査のきっかけは、そりゃ、世論の力は大きいです。
溝口 敦(ノンフィクション作家)
暴力団対策法の改正だけではダメで、日本も諸外国並みに暴力団禁止法を持つべきなんです。欧米や韓国、台湾、中国などは、組織犯罪集団を作ったりすること自体が犯罪だと、法律で定めていますよ。
重松 清(作家)
田舎の墓を処分したい。娘らの代まで厄介ごとを譲り渡したくないんです。これは、地方に実家のある都会暮らしの家族共通の問題だと思います。少子化の問題は、各家の墓をどうするかって問題なんです。