十五歳の戦争
陸軍幼年学校「最後の生徒」
著者: 西村 京太郎
「本土決戦になったら、楯になれ」
昭和二十年。私は陸軍エリート養成機関にいたーー。
ベストセラー作家が、自身の苛烈な体験を初めて明かす!
 昭和二十年四月一日。少年・矢島喜八郎、のちの作家・西村京太郎は、エリート将校養成機関「東京陸軍幼年学校」に入学した。八月十五日の敗戦までの、短くも濃密な四か月半。「天皇の軍隊」の実像に戸惑い、同級生の遺体を燃やしながら死生観を培い、「本土決戦で楯となれ」という命令に覚悟を決めたー。戦時下の少年は何を見て、何を悟ったのか。そして、戦後の混乱をどのように生き抜いて作家となったのか。
 本書は、自身の来歴について、著者が初めて書き下ろした自伝的ノンフィクション。いまこそ傾聴したい、戦中派の貴重な証言である。

[著者情報]
西村京太郎(にしむらきょうたろう)
一九三〇年東京生まれ。作家。六三年、『歪んだ朝』でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。六五年、『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞、八一年、『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞受賞。十津川警部を主人公にした一連のミステリーは根強い人気シリーズとなる。二〇〇五年日本ミステリー文学大賞受賞。著作は『十津川警部 秩父SL・三月二十七日の証言』で五〇〇冊を超えた。

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