北朝鮮で考えたこと
著者: テッサ・モーリス−スズキ 田代 泰子(訳)
冷戦の最後の分断線を越える歴史家の旅
あの国で生きるとはどういうことか?
 一九一〇年、名もなきイギリス人女性が、満州と朝鮮を旅した。それはまさに大日本帝国による朝鮮併合の瞬間でもあった-。本邦未訳のそのE・G・ケンプの「幻の紀行文」を手にした著者は、一世紀後、彼女が辿ったルートを再訪する。そこで見えてきたものとは? 英米圏を代表する日本研究者が、北朝鮮で生きる人々の日常を鮮やかに描出し、北東アジア地域が経験した一〇〇年間の意味に思いを馳せる。イザベラ・バードの古典的名著『朝鮮紀行』にも比すべき、貴重な歴史記録。

[著者情報]
Tessa Morris-Suzuki(テッサ・モーリス‐スズキ)
一九五一年イギリス生まれ。英ブリストル大学卒業、バース大学PhD。オーストラリア国立大学研究学院教授。専攻は日本近代史。著書に『北朝鮮へのエクソダス』『辺境から眺める』『批判的想像力のために』『過去は死なない』『自由を耐え忍ぶ』など多数。共著に『デモクラシーの冒険』(姜尚中)、『天皇とアメリカ』(吉見俊哉)ほか。

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