素晴らしき哉、フランク・キャプラ
著者: 井上 篤夫
「絶望することも簡単です。
むしろ楽観することは大変なことなのです」山田洋次
アメリカの“夢と理想”を信じ続けた名匠の初の評伝
 一九二九年の大恐慌でどん底にあったアメリカ。失業者があふれ、沈滞した社会を映画で励ましたのがフランク・キャプラである。『或る夜の出来事』『スミス都へ行く』そして国民的映画『素晴らしき哉、人生!』などの名作を監督、三度のアカデミー賞監督賞の栄冠を手にし、イタリア移民としてアメリカンドリームを実現する。そして一九五〇年代に吹き荒れた赤狩りでアメリカに裏切られた男の人生。
 本書は、今なおスピルバーグ、スコセッシをはじめ映画人から敬愛され、色褪せることのないキャプラ映画の魅力に迫る、本邦初の本格評伝である。イントロダクションに山田洋次監督の特別談話「映画の嘘」を収録。

[著者情報]
井上 篤夫(いのうえ あつお)
一九四七年岐阜県生まれ。作家。ハリウッド映画に通暁する。早稲田大学文学部中退。著書に『ポリティカル・セックスアピール|米大統領とハリウッド』 (新潮新書)、『追憶 マリリン・モンロー』(集英社文庫)、『志高く 孫正義正伝 完全版』(実業之日本社文庫)、訳書に『今日という日は贈りもの』(角川文庫)など。

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