「オバサン」はなぜ嫌われるか
著者: 田中 ひかる
無意識に発する言葉の裏に、差別が隠れている!?
 オバサンという言葉が、呼ばれる側に違和感や不快感を生じさせ、呼ぶ側を躊躇させる理由はいくつかあるが、一つは〈女は若いほうがいい〉という価値観の浸透である。これは男性だけに限ったことではなく、〈若い〉と言われる女性もまた、同様の価値観を発しているのだ。
 本書では、女性の年齢が意味するものや女性が年齢を隠したくなる背景を検証し、さらには「オジサン」よりもはるかに多義的な「オバサン」という言葉の意味、当の中高年女性に対する社会の視線などについて多角的に考察する。

[著者情報]
田中 ひかる(たなか ひかる)
一九七〇年東京都生まれ。歴史社会学者。九三年学習院大学法学部卒業。高校・予備校の非常勤講師等を経て、九九年専修大学大学院文学研究科修士課程に入学、歴史学を専攻。二〇〇一年横浜国立大学大学院環境情報学府博士課程に入学、社会学を専攻。博士(学術)。著書に『月経と犯罪ー女性犯罪論の真偽を問う』(批評社)、『月経をアンネと呼んだ頃ー生理用ナプキンはこうして生まれた』(ユック舎)がある。

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