二畳で豊かに住む
著者: 西 和夫
夏目漱石、高村光太郎、
正岡子規、内田百閒、
みんな小さな家で、豊かな生活をしていた
 かつてウサギ小屋などと海外から揶揄されたように、日本の住宅事情は劣悪だとされている。だが夏目漱石や内田百けん、高村光太郎など極小の空間を楽しみながら住んだ先人たちをみると、広さのみが豊かさに通じるとは言えないのではないか。本書は、究極の住居の実例を示し、住むことの根源を考えてみようとするものである。狭い住居の工夫を知って身の丈の生活の意味を再検討する。

[著者情報]
西 和夫(にし かずお)
一九三八年東京都生まれ。東京工業大学大学院博士課程修了。神奈川大学名誉教授。日本建築史専攻。歴史・民俗・美術史と学際的な交流を続け、長野市松代町・島根県江津市・山形県長井市などの町並み調査と町づくりを行う。一九八三年日本建築学会賞、一九九三年、千野香織との共著『フィクションとしての絵画』で小泉八雲賞。著書に『江戸時代の大工たち』『紫式部すまいを語る』など。

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