博物学の巨人 アンリ・ファーブル
著者: 奥本 大三郎
『昆虫記』の名訳者による本格評伝!!ファーブルの深い自然理解に今こそ学ばなければならい。
「昆虫の詩人」-ファーブルは従来、最大の敬意をこめてこう呼ばれてきた。しかし、彼は繊細な詩人である以上に、百科全書的な博物学の巨人なのである。更に“死んだ”標本の研究から“生きた”昆虫を研究することへと方向を転換し、自分の目で見て確かめたことだけを書いたファーブルの自然理解こそは、自然を単純化し、遺伝子をもてあそぶかのような今日の生物学の対極にあるものである。スカラベの生態など代表的研究を紹介しつつ、その九一年におよぶ人生をたどる。第一人者による新たなファーブル像に迫る本格評伝。

[著者情報]
奥本 大三郎 (おくもと だいざぶろう)
一九四四年大阪生まれ。東京大学大学院文学研究科仏文学修士課程修了、博士課程中退。埼玉大学教養学部教授。『ファーブル昆虫記』の全訳に取り組むほか著書に『ファーブル昆虫記 ジュニア版』全八巻(集英社)『虫の宇宙史』(集英社文庫、読売文学賞受賞)『楽しき熱帯』(集英社、サントリー学芸賞受賞)『書斎のナチュラリスト』(岩波新書)など。
  • 発売日:1999年12月01日
  • 定価:本体760円+税
  • ISBN:978-4-08-720003-4

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